ほんとにあった!呪いのビデオ(1999年)のレビューです。
投稿系ホラーの金字塔、その第一作です。
初期作品はナレーターの方が違うのですね。「例のあの声」を期待していると少し違和感を感じるかも。
編集部に送られてきたビデオテープ、そこに収められていた異変を検証するべく、スタッフが現地に赴くところから始まります。
不可解な音を音響の専門家に検証してもらうなど、単純に霊現象に結び付けないところが「霊ありき」の昨今の作品にはない味わい深さになっています。
オープニング(白い服の女性・1)
1本の映像に収められたいくつかの不可解な現象を、科学的に否定することで逆説的に心霊映像であると確かめていくアプローチ方法がとられており、じんわりと不気味さ、怖さを感じるかも。
ブラウン管に映る白い服の女性、反射や合成でないことを専門家が証言してくれます。
トンネルにて
切り忘れていたハンディカムが記録した、運転中の車の外、トンネルの壁を映しています。
そこには不気味な黒い人影が・・・。
壁のシミ、というには少し立体的な気がします。
墓参りの記録
8mmフィルムの映像です。家族でお墓参りに行く様子を撮影しているのですが、映像中にモヤのようなものが何度かよぎります。
映像の最後、白とびした画面に亡くなったおばあさんのお顔が・・・。
そのお姿はめちゃくちゃ写真です。遺影だと想像すると少し怖いかも。
劇団の稽古風景
小劇団の稽古風景を撮影したものです。
稽古中の劇団員の後方にある鏡に、青白い顔?のようなものがのぞき込み、そして消えていきます。
撮影者によると、それは撮影の一年前、不慮の事故により劇に出ることが叶わなかった女性だというのですが・・・。
正直画質が荒すぎてよくわかりません(笑)
白い服の女性・2
オープニングの続きです。
突然「ジャン!」という効果音とともにブラウン管に映る女性がでてくるので、音で驚かそうという魂胆でしょう。
部屋に何か曰くがないか、不動産屋さんに確認します。すると、前の住人も同じような現象のことを口にしていたというではありませんか!
前の住人(Aさん)とのコンタクトに成功するスタッフ。
男3人で住んでいた部屋で、突然耳元で「フフフ・・」と女性の声。寝返りをうつとそこには白い服の女性が。さらに、電源の切れたテレビ画面に映る白い服の女性を目撃したという。それはオープニングの映像の女性と一緒でした。
さらにAさんには、女の笑い声まで聞こえているという。その笑い声を声紋分析するのだが・・・。
結婚パーティーにて
結婚パーティーの記録映像です。
列席者の背中に青白い手が垂れ下がっているのが見えます。
一瞬だからか、リプレイを3回もしてくれる親切仕様です。
事故現場にて
車内から事故現場を映した映像です。
事故現場の横、破損した車を通り過ぎた後、ガードレールに男の顔が浮かんでいます。なんとなく男性とわかるかな?くらいです。
1999年当時はスマホなど存在しないので、わざわざハンディカメラを取り出して事後現場を撮影していたということでしょうか・・・。その行動のほうが怖いわ!
監視カメラ
定番ですね。カラオケボックスの監視カメラ映像です。
次々に切り替わる映像のなか、ある一室に一瞬、少女の姿が映りこんでいます。
ノイズとともに現れるので、リプレイでないと判別できないレベルです。
・・・いや、正直たまに映り込むイチャイチャカップルに気取られてました。
生中継番組
割り込み系です。
生中継番組の本番中の映像です。突如映像が乱れ、歪んだ出演者の顔、民家、男の後ろ姿、解読困難な文字が映し出されます。
これ系は何とも言えない不気味さがあって、僕は好きですね。
白い服の女性・3
専門家の声紋分析の結果がわかります。
その結果、15~20歳、身長は150~155、6cm(そんなこともわかんの!?)の女性の声だとわかります。
ただし、その声はもっと狭いところ、空気の薄いところでないと出ない音であると専門家は言います。
大学校舎にて
学生たちの肝試しの様子です。大学教授が何者かに殺害される事件(こっわ!)が起こった校舎での肝試しだそうです。
白い影が廊下の角から半分だけ姿を現し、全員が姿を確認したところですーっと地面を滑るようにカメラに向かってきます。待ってくれるなんて親切!
盗撮・試着室
盗撮、ダメ、絶対!!
よくある「ちょいお色気」系の映像です。壁に顔が浮かび上がります。スケベな幽霊だこと・・・。
エンディング
いくつかの映像が流れます。
1.スタッフが都内随一の心霊スポットで撮影した映像だそうです。
トンネルを進む車、上方を映したカメラに、髪の長い女性が映ります。見えるか、と言われると・・・。
2.井戸の中を映すスタッフ、水面に反射するその姿の背後にゆっくりと伸びる手が映ります。
3.白い服の女性の検証中の様子。スタッフの後方上部に大きな女性の顔が映っていたのでした・・・。
まとめ
記念すべき1本目の投稿ということで、ほんとにあった!呪いのビデオの1作目を選んでみました。
最近の作品と比べて、くっきりはっきり映っていたり、撮影者が気づいて絶叫する、みたいなものがほとんどないため「もしかしたらそうなのかも・・・。」と思わせてくれる映像が多いですね。
最近のものに慣れている人からすれば物足りなく感じるかもしれませんが、画質が荒いせいか合成感が薄く、リアルさを感じさせてくれます。
おすすめ度は、5段階中3(★★★☆☆)です!
では、また。
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